「ニセコ町まちづくり基本条例」の経過

基本情報 自治体名 北海道ニセコ町
提案主体 ニセコ町長(逢坂誠二)
条例案の名称 ニセコ町まちづくり基本条例
提案の方法 行政提案
提出年月日 2000年12月19日
条例案の概容

 住民と町との情報の共有と参加による「住民自治」を進めるための原則及び諸手続き等を規定し、町民の権利・責務並びに町の責務などを規定している。
 町はこの条例の理念に沿って、まちづくりを進めるほか、他の条例、規則等もこの基本条例を最大限尊重しなければならない(第43条)とし、併せて4年を超えない期間ごとに見直しの検討をするよう(第45条)規定した。また、町長や職員の役割について規定し、本条例を住民自治の実践とともに成長する「育てる条例」と位 置付けている。

  条例案本文へ

条例案の特徴
  1. 前文で、情報共有による住民自治を宣言している。
  2. 「情報の共有・情報を受ける権利・説明責任・参加の原則」をまちづくりの基本原則として規定
  3. まちづくりへの参加の手続きを規定
  4. 未成年者、子供たちのまちづくりに参加する権利を規定
  5. 町民の責務及びコミュニティの推進について規定
  6. 町の役割と責務について規定
  7. 町民参加について規定
  8. 計画策定手続きについて規定
  9. 財政について規定
  10. 評価について規定
  11. 住民投票について規定
  12. 連携について規定
  13. 条例制定の手続きについて規定
  14. 当条例の位置づけ(最高法規性)について規定
  15. 条例等の体系化について規定
  16. 見直しの検討(育てる条例)について規定
  17. 住民の意見により平易な表現、用語を使用
提案のきっかけ・背景

 ニセコ町では、1994年から情報の共有化による住民自治によるまちづくりを実践してきた。この間、行政手続条例の制定、情報公開条例・個人情報保護条例を制定し、併せて町民と町との多様な話し合いの場を創設してきた。徹底した町の仕事の公開及び透明性を高める改革によって、町民相互の調整に関しての理解は飛躍的に高まっている。
 しかし、町民の間においては、このような住民自治の取り組みを評価しつつも、将来にわたっての住民参加が保障されたものでないことに対し、一部の住民から危惧する声が聞かれるようになった。
 このような意見を受け、広報広聴検討会議(座長:木佐茂男九州大学大学院教授)や町民講座などで「まちづくりの基本的な事項を定める条例が必要ではないか」という方向性が示され、1998年12月から具体的な検討に着手した。

議会提出までの経緯 立案の過程
1998年5月13日 第3回広報広聴検討会議で基本条例の必要性について検討
1998年10〜11月
まちづくり懇談会(13会場)で貴本条例の必要性について協議
1998年11月1日 広報「ニセコ」でまちづくり条例について掲載
1998年12月14日 第4回広報広聴検討会議で基本条例のイメージ、政策形成過程への住民参加等について検討
1999年2月20日 札幌地方自治法研究会に「自治基本条例」プロジェクトを設置し、基本条例モデルを検討することとした。レポート作りに着手
1999年6月5日 札幌地方自治法研究会ニセコ合宿研究会開催(職員自主参加)
1999年6月8日 北海道新聞記事掲載
1999年6月7日 第5回広報広聴検討会議で盛り込むべき内容を協議
1999年6月17日 第5回町議会で行政報告
1999年6月25日 課長会議で内容説明、協議
1999年7月15日 合同法務研究会(松江市)で基本条例の中間発表
1999年9月29日 まちづくり講演会 講師:酪農大学松本あつし先生
1999年10月4日 まちづくり条例シンポジウム(町民5名パネリスト)
1999年11月20日 札幌地方自治法研究会「自治基本条例草案(Ver1)」協議
2000年5月26日

まちづくりシンポジウム
・第1部 町民によるパネルディスカッション
・第2部 松下圭一さん(前法政大学法学部教授)講演

2000年7月25日 「いっしょにやるべ(庁内政策推進会議)」で内容協議
2000年7月26日 総合計画策定プロジェクトまちづくり部会で条例内容協議
2000年10月2日

第45回まちづくり町民講座「住民が主役の仕組みづくり」
講師:木佐茂男教授

2000年11月1日 広報ニセコ「まちづくり基本条例」特集
2000年11月6日 まちづくり基本条例住民検討会
2000年11月10日 庁内基本条例プロジェクト有志徹夜合宿研究
2000年11月25日 札幌地方自治法研究会基本条例プロジェクトで条例案の内容確認
2000年12月8日 町議会議員説明会(3回目)
2000年12月19日 まちづくり基本条例議会提案
2000年12月22日 まちづくり基本条例可決
審議会等の経過
  1. 広報広聴検討会議    7回開催(公開)
  2. 町民講座        2回開催(公開)
  3. 町民検討会議      1回開催(公開)
  4. シンポジウム      2回開催(公開)
  5. 町議会議員説明会    3回開催
  6. ワーキンググループ会議(町内検討会議)  35回開催(公開) 
  7. 管理職会議       6回開催(公開)
  8. いっしょにやるべ(庁内政策推進会議)   2回開催(公開)
  9. 札幌地方自治法研究会基本条例プロジェクト 20回開催  

提出後の経緯

議会審議の状況

 

争点となった点

町議会での反対意見の主なもの

  • 法律や道条例に基づいて仕事をしており、現状で何の問題もない。独自の条例を作る必要はない。
  • このような内容は、規則で制定すれば良い。条例とする必要がない。
  • 20歳未満にまちづくりの参加権を記述するのは危険である。町政への参加は 20歳以上で良い。
  • 他町村が制定していない中では、時期尚早である。多くの町村が制定してからで良い。
審議結果 賛成10、反対5で可決(2000年12月22日)
まとめ 反省・課題

現在の作業 解説書(手引き)の作成
今後の課題 各分野別基本条例の検討、評価の仕組みづくり、不利益取り扱い(グレーゾーン)の第3者審査機関の設置

情報提供 片山健也(ニセコ町企画環境課)

戻る